歓喜!と…

1993年以降、全国の野球ファンは日本シリーズが終わってもまだまだ野球のニュースからは目を離すことができない。日本シリーズ終了、それはFA宣言の号令でもあるのだ。(そのFA宣言第1号が中日→巨人の落合博満さんであることは有名である。)

どれだけあっさりセリーグのチームがソフトバンクに3連覇を許そうと、FAで補強に次ぐ補強を繰り返した巨人がほぼ何もできずに4連敗しようと、決められているものは避けられない、まさに"It is inevitable."状態なのである。

そしてついに昨日、中日ファンにとってオフシーズン始まってからずっと続いてやきもきした状態が1つ解消された。

中日不動のセンター大島洋平

FAを行使せず中日に残留すること

を正式に表明したのだ!

全国1000万人の竜党を一気に喜ばせるニュースであり、最近は「ロドリゲス流出か?!」とか阪神が大島の獲得調査へ」とか「大島の返事待ち」のようなネガティブなニュースしか目にしなかった竜党にすればもはや青天の霹靂といったところであった。

いくら直前のCSの中継で「来シーズンはナゴドに来てください」と言っても、前回のFA取得時に流出ほぼ確実と言われたのにあっさり残留したと言っても、球界にはより多くのお金を求める巨人の〇のような選手は当然いるわけで、中日愛にあふれる大島と言えど心配せずにはいられなかった。

それがあっさり3年2.5億+出来高(推定)でのかなり良心的な金額での再契約、しかも複数年契約となり、来シーズン以降も稀代のヒットメーカーが中日の「1番センター」にドシっと座ってくれる安心感は半端ないものである。

しかしまだ中日ファンは完全に安心しきっているわけではない。なぜなら現在の日本球界No.1リリーバーと言っても過言ではない成績を残した選手の去就がかなり不透明だからである。

ジョエリー・ロドリゲス

日本に来て2年目の27歳のドミニカンは今シーズンのセリーグ最優秀救援を獲得し、その左腕から繰り出されるストレートとツーシームは150㎞を常時計測し、時には150kmの高速(?)チェンジアップという概念的に壊れてるボールを操る投手である。

一言で言うなら「モンスター」、申し訳ないがNPBのレベルにいていい選手ではない。なぜこんな逸材をメジャーは手放したのか不思議でしょうがないくらいだ。

さて彼だが、日本を去るときに「青い血が流れている」という縁起でもない発言をして帰路についた。

全国の竜党にとってみれば、去年のちょうど同じころにも全く同じ言葉を聞き、その数か月後には黄色い縦じまを着た左腕を見ているだけに気が気じゃない。もはや「青い血」発言はフラグのようなものである。しかも今度は明確に巨人とメジャー球団が獲得に乗り出しており、到底中日が札束で殴り合う勝負をしても全く、絶対に勝ち目がない相手であることも確かだ。巨人の監督が自分の隠蔽工作のためなら1億円を軽く出す男であり、戦力差を埋めようと短絡的にDH制導入を提言するような輩であることも分が悪い。「せめて出ていくならメジャーに行ってくれ」と思う竜党も少なくないだろう。

遅くとも来年の2月1日にはこの邪推の正否が明らかになる。それまでは眠れない時間を過ごすしかないだろう。

 

 

 

 

 

 

模擬国連⑩

模擬国連シリーズ第10弾です。たぶん第50弾くらいで終わりだと思います笑(冗談です。)

これまでのあらすじは以下のリンクからご覧ください。

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今回は模擬国連⑦に出てきた、「大事件」についての詳細とそれの余波についての話になります。

この話は3月中旬ごろにさかのぼります。自分たち春一のフロントが台本作りなど、会議に向けて必死に準備していたころでした。ちょうどその時、自分は訳あって夜更かししていたため布団につくのが深夜の3時を過ぎてしまっていました。ラインに何も来ていないことを確認するためにアプリを開くと雷に打たれたような衝撃が、眠気も一瞬で吹き飛ばすような一撃が走りました。

ラインのトーク画面に小さく

「Aさんが退会しました」

の文字が並んでいるじゃないですか!!!

しかも前兆もなく、その前にメッセージも何もなくの退会だったため余計に混乱してしまいました。ただ時間も時間、春一の他のメンバーに伝えるのは翌日にし、とりあえずどこかに引っ込んでいった睡魔を無理やり引っ張り出してそれに従うことにしました。

翌日、Aさんの退会を他のメンバーに伝えると案の定こっちもこっちで大混乱…しかも春一に参加予定で国もP5(常任理事国)のうちの1国を任せる予定だったので、台本や国の割り当てにも支障が出てしまい、その調整に追われることとなってしまいます。

この騒動が何とか落ち着きを見せたのはおよそ1週間後。Aさんの役職の後任も無事見つかり(というか半ば強制的に就任させた)、春一の調整もなんとかなり、この一件は模擬国連という「サークルとしては」解決しました。

「サークルとしては」とつけたのは、この事件が自分にとって2つの側面で重要な意味を持っていたからです。

1つ目はサークルを抜けるという計画がおじゃんになったことです。

自分が研究統括というなりたくもなければその資質もないような役職に半ば強制的になったことは最初の方のブログで言いました。結局その後も自分に適性が見いだせず機を見て、「研究統括もサークルも一緒に辞めてやる」と思っていたさなかの出来事でした。しかしそれを実行する前にこの一件が起こりました。そして良くも悪くもこの一件でサークルを急にやめた人に対する周りの反応が知れてしまったのです。

自分は焦りや動揺こそしたものの、部活ではないサークルというグループの性質上、辞めたい人は辞めればいいし責任も何もないと思っていましたが、周りは違ったようです。口に出さずとも裏で「迷惑だ」「最悪」と仲間内で罵っていたことでしょう。つくづく配慮のかけらもない人たちですね。

2つ目はサークルの幹部への不信感の増大です。まあ自分も幹部と言えばなんちゃって幹部なのですが、ここでは会長のK・T、副会長のK・FとS・Yの3人のことです。(これはイニシャル、名性順)

まず重要な役職者のAさんが辞めたことに全体ラインでアナウンスもなければ、我々春一フロントへの周知もなく、もし自分がラインをこまめに見る質じゃなかったらどうするつもりだったのかと。

そして経緯からして辞めるような人じゃなかったAさんがいきなり辞めることを決断せざるをえなかったのはなぜかと。まあこれは後々わかりましたが、平気でいじめをするくらいの人間なので所謂パワハラ的なものがあったということは想像に難くありません。

この2つが組み合わさって、自分自身のこの模擬国連というサークル自体への期待感はほぼ0になりました。ただここで愛想が尽きたからと言って簡単にやめてしまうのは今後に関わるし、何より春一のメンバーに申し訳ないので思いとどまりました。それでもこれ以降の活動では、なるべく楽しんでいるように見させる努力というものを続けざるを得なくなりました。訳が分からないですよね笑 そして何よりも、新たに入ってくる新入生、つまり後輩たちに罪はないので、後輩には迷惑をかけないように配慮してサークルを抜けないでおこう、なるべく明るく振る舞まおうと心がけていたつもりです。

まだこの事件の時点で研究統括の任期は残り9か月もありました。ここから先どれだけ苦労することになるかは想像できるでしょう。次回以降は5月の新歓会議、そして7月の前期会議と話を進めていきたいと思います。

ここまで読んでくださってありがとうございます。

25分の1の役割

25人

この数字が何を意味するか、聞いただけでピンとくるものがあればかなりの野球マニアだろう。

25人、それは現在NPBで1軍にベンチ入りできる選手の最大数である。どのチームもこの25人で1試合を戦わなければいけないし、交流戦だろうとCSだろうと日本シリーズだろうとそれは変わらない。つまりこのベンチ入りメンバーの数においては全チーム平等なのである。

そして、ベンチ入りしている25人の選手には何らかの役割が与えられており、中には特定の役割が割り振られている選手もいる。その中でも代走という役割をこなせる選手は貴重である。走塁の上手い下手は置いておいて、単純な「足の速さ」というのはプロ入り後に急激に上達するものではなく、言ってみれば天性のようなものだからだ。その足の速さに走塁のうまさが加わって所謂「走塁のスペシャリスト」が誕生するのだ。

今シーズン、中日はとにかく代走不足が顕著だった。主に代走として活躍したのは亀澤と遠藤。両者ともにほぼシーズン通して1軍に帯同し、代走としての出場が多かった。

しかし、亀澤が今オフに戦力外通告を受け、遠藤もシーズン通して1度も2軍行きこそなかったが、盗塁成功4回で成功率50%という何とも微妙な成績を残してしまった。つまるところ代走がスペシャルになれなかったのである。少し厳しいが、2人とも首脳陣を足で満足させる存在とは到底なれなかったことは明らかだろう。

 

一方、他球団に目を移すと、DeNA・ヤクルトはここぞの代走は特にいない(前者は石川雄洋、後者は田代将太郎だろうか)ものの、広島は曽根海成、阪神は植田海、巨人は重信慎之介と増田大輝と足だけで十分活躍できる選手が揃っている。さらにパリーグではソフトバンクで周東佑京というまさに「足のスペシャリスト」が活躍し、CSでの下克上&日本シリーズ制覇に大きく貢献した。周東はプレミア12に向けた侍ジャパンにも召集されており、現在日本No.1の代走であることは疑いようがない。

圧倒的な長打力か、決して途切れることのない打線がない限り、リーグ優勝や日本一、そして世界一を目指すには走塁の力というのは必要不可欠なのだ。球界No.1の圧倒的な打線の力がある西武の山賊打線ですら、金子や源田を始め走れる選手がスタメンに揃っているという状況を鑑みれば、もはや走塁の力なくして継続的な勝利を望むことは不可能に近い状況になっている。

振り返れば、落合監督の黄金期でも英智という最高のスーパーサブがいた。(もっとも彼は守備面での貢献のほうが目立っているが走塁でも確かな能力を持っていた)原監督が以前に巨人の監督をしていた頃は鈴木尚広というthe足のスペシャリストが接戦の終盤になると必ずと言っていいほど出場していた。そして繰り返すようだが、今年のソフトバンクには現役最高の代走・周東がいた。

では来シーズンの中日において「足で稼げる」選手はだれだろうか。

候補にはもちろん、今シーズン活躍した遠藤がいるし、シーズン前半は1軍に帯同した渡辺勝も足は速い。ただ、中日の2軍には彼らをも凌ぐ可能性を秘めた逸材がいる。その選手こそが高松だ。最近は伊東ヘッドが注目しているという記事でもネット上をにぎわしている存在である。

彼の能力はたびたび2軍戦のネット中継で話題になり、「異次元の俊足」だとか「中日の韋駄天」だとか呼ばれていたくらい、まさに足で稼げる選手である。根尾くんと同時に1軍の甲子園でデビューした際には代走で出場し、足の速さを見せつけてくれた。

ただし、彼には致命的な弱点がある。それが盗塁の技術不足である。2軍でも盗塁成功率は致命的なほどであり、ましてや小林や梅野、中村といった名だたる強肩捕手がひしめき合うセリーグの1軍においては現状では成功率は20%程度だろう。

それでも今の中日には荒木雅博という中日が誇るレジェンドと前述した英智が2軍の守備走塁コーチとして君臨している。この2人に任せれば盗塁を含めた走塁技術の向上は間違いない。高松がビシエドの、周平の、福田の、新外国人の、代走として輝く姿をみるのもそう遠くないだろう。

たった25人しか入れない1軍のベンチ。その中に「代走」という極めて特殊な役割を持った選手が入れるかは入れないか。それによってそのチームの「チームとしての強さ」もおのずと明らかになる。 

模擬国連⑨

模擬国連シリーズ第9弾です。今回は春一完結編になってます。これまでのあらすじは以下のリンクからご覧ください。

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さて、前回は会議当日直前までの話をしました。今回はいよいよ春一の会議初回に話が移ります。

なんやかんやありながらもとりあえずできる限りの準備をして、会議当日まで行きつき10時半ごろに春一の会議がスタートしました。会議がスタートしてすぐは上級生たちも緊張していたせいか少しドギマギする部分もありましたが、ほぼ何事もなく会議は進みます。と思っていた矢先、会議中に事件は起こります。

台本通り進めるのがこの春一という会議なのですが、なぜか一部の国が台本と少しずれた行動をしてしまうんですね。でもこれ自体はしょうがないことです。こうなっても大勢に影響は出ないように設計していたのですが、何を思ったのか台本と真逆の行動をとろうとする国が続出…!慌ててディレクが火消しに入りますが上級生だけのライングルは大荒れになってしまいます。

自分からすれば「リハにも来てないのに何やってんだか」という思いでしたが、どうにかこうにか新入生にはばれずに解決し、事なきを得ます。結局このまま表面は何もなかったかのように春一を終えて、後日再調整のミーティングをすることにしました。

ですが、4月15日、台本の再々々調整を行う場に集まったのはわずか10人程度。半分も出席していません。予定があるとはいえリハ含めこの出席率には流石に頭に来ました。その場では落ち着いて建設的に意見を交わし、上手く調整できたと思ったその矢先、会長から信じられないようなラインが届きます。

なんと新規にフロントに対してのおよそ30件を超えるような質問クレームが届いたのです!(もちろん中にはちゃんとした質問もありましたがそれはごく少数…)

しかも一生懸命やってるフロントの仲間へのキツイ意見も多数含まれてました。もう新手のいじめなんてレベルじゃない、ブラック企業もびっくりの量と質です。これをパワハラと言わずして何と言うのかと思ったくらいです。

堪忍袋の緒が完全に切れました。内なる怒りを込めて、そのクレーマーへの返信を徹夜してこなし(もちろん建設的な意見にはしっかりと冷静に返信をしましたよ)、月曜には台本の修正まで行い木曜日には完全版を再々々々配布を行いました。

しかしこれだけやってもクレーマーたちからの労いの言葉は一切なし!!感情あるのか心配になるレベルです。フロントの仲間が「大丈夫?」「ありがとう」という温かい言葉をかけてくれたのとは大違いです…。いじめられても仲間がいるってこんなに心強いんだなと思ってしまったくらいです。しかもクレーマーたちは「返信が怒りっぽい」と反省の色も見せずにさらに追い打ちをかけますがこちらは完全に無視を決め込みます。

そして迎えた2回目。今度は急な体調不良で1回目に出られなかった人も無事に参加でき、自分は2回目にして初めてのフロントとしての仕事をこなします。これまであった苦難に比べると、部屋がいびつで一部の参加者が見えなかったり、プリンターの接続が悪くて印刷に手間取ったりしたことなんて困難のうちにすら入りません。2回目は大きな騒動もなく終えることができ、ようやく春一フロントの仕事は終わりを告げるのでした。よくまああれだけのいじめを受けながら放棄しなかったなと自分で自分を褒めたい気持ちでした。

後日談ですが、その当時新入生だった人に春一の感想を聞くと台本のことにも気づいておらず、満足してくれていたみたいなのでフロントとしては一安心しました。会議後にフロントの仲間とご飯を一緒に食べたのもいい思い出です。いまだにあのクレーマー陣に対しては怒りが収まりませんが…

さて、とにもかくにもこれで春一編は終わりです。次回は次の内容に入る前に「模擬国連⑦」で言及した「大事件」について書いていきたいと思います。

模擬国連⑧

模擬国連シリーズ第8弾です。まだまだ終わりは見えませんが、頑張って続けていきます。

今までのあらすじを知りたい人は以下のリンクから読んでください。

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今回は4月1日の新歓初日からの出来事について話していこうと思います。

前回も述べた通り、4月1日は大学の新歓が一斉解禁になる日です。(もちろん中には事前に少しスタートさせている団体もあります。模擬国連も例外ではありません。)

入学式と重なる4月1日,2日は特に忙しい日となります。キャンパス内は人であふれかえり、スーツ姿の新入生と私服の上級生が入り乱れ、あちこちで呼びかけが行われるというはたから見れば狂気の沙汰ですが、やってる当人たちは本気です。

模擬国連の新歓ブースにもたくさんの新入生が押しかけ、我々上級生が色々と話をしてサークルの勧誘をしていきます。そしてまずは新入生に模擬国連の良さや学べることを力説して、この後にある説明会や体験の活動に来てもらうのです。

自分たち春一のフロントは当然この新歓の業務もこなしながら、春一のフロントとしての台本の最終調整や新入生用の小冊子の作成なども行っていました。この間もかなり色々苦労したのですがそれはここでは割愛させていただきます。そしていよいよ1回目の会議前日となった4月7日になりますがこの1日が想像を絶するような長さの1日だったのです。

この日に新歓としての活動はなかったので、自分は朝から春一の作業を行っていました。会議に不可欠な国旗の入った名札の印刷をするのにまずは一苦労…。なぜかプリンターは動かず、動いたと思いきやインク切れで家電量販店までインクカートリッジを買いに行くことに…。さらには名札を入れるケースもなぜか不足していることが発覚し、近くのホームセンターで買い足しにでかけます。この時点ですでに疲労困憊…orz

そして夕方に帰路についた時でした。上級生の参加者の1人から体調を前日から崩してドクターストップがかかり会議に出られないという連絡を受けたのです。この時の絶望感は言葉では言い表せないほどでした。目の前が真っ暗になるとはまさにこのことです。

「なんだってこのくそ忙しい前日に…」なんて言葉も吐きたくなりましたが、そこは大人の対応、「なんとかする」と言って電話を終えたものの選択肢はほぼありません。今から新たに上級生の参加を募るのはもう無理、休む人の国を削除するのも台本の大幅改訂を余儀なくされ混乱を生むので不可能、新入生に参加不可の連絡を入れるのはもってのほか。泣きっ面に蜂、四面楚歌、八方ふさがりなんていう言葉が頭をぐるぐる動き回ります。最後の最後にたまたま誘導&写真撮影用に参加してくれる同期がいたので、その人に自分の役職を頼み、自分がデリとして参加者側に回ることにしました。

しかし自分も台本をほとんど作ったとはいえ、まさか自分が出るなんて思わないので今からその人のセリフをしっかり覚え、何とか「役作り」をしなければいけません。この時点で夕方5時半、さらに運の悪いことにいつもなら家で夕飯のはずが、今日に限っては家族一緒に外食で済ますということを聞き、全く時間のない中での調整を余儀なくされます。

さらに事態は動きます。夜7時の段階でこのタイミングで参加者の複数人から「これはおかしい」「辻褄を合わせられない」「何とかしてくれ」というモンスタークレームお願いが一斉にラインに届いたのです。

しかもタイミングが外食するお店にようやく入ろうかというときに。流石に自分も

「は?今頃かよ!」

「台本は3/30に公開してるだろ!!!」

「ふざけんじゃねぇ!!!」

という怒りを込めてラインの対応をしたくなりましたが、そこの爆発は最小限にとどめ、とにかく事態の収拾を優先します。しかしまあ彼らから出てくる不満の数々がホントになんで今更なんだよというものが多すぎてほぼ諦めモードもはやもう陰湿ないじめなんじゃないかと真剣に思うくらいには疲れました。

家族との夕食すらまともに楽しめず、疲れも取れないまま夜の10時ごろにようやく何とか投げやりで一定の解決をします。「本来ならこの質問対応はディレクがすべきなのでは」という思いもありましたが、そこで一緒に頑張ってきた仲間を責めるなんてことはしません。ともかくクレーマー(じゃなくて、いじめっ子)参加者からとの応答を経てようやく自分の「役作り」に入ったのが夜の24時。明日(というか今日)は朝6時起きなのに…

かくしてコンディション的には絶不調で会議当日を迎えるのですが、ここからも色々ありすぎるのでした…。

次回は春一完結編です。少し長くなりましたが最後まで読んでくれてありがとうございます。

オーバーライト

「何が足りないんでしょうねぇ」

ロシアW杯のベスト16でサッカー日本代表が強豪ベルギーに2-3と惜しくも敗れた試合後に西野朗前日本代表監督は言った。最後の最後、残り20分までは2-0で勝っていたうえで逆転負けを喫した末にインタビューで出た言葉だ。

西野監督はチームの勝利・強化に大きく貢献し、2大会ぶりのW杯ベスト16を成し遂げているだけにホントに少しの差で負けて終わりというのは物悲しかった。

 

さて本題に入ろう。

昨日9月30日、消費税が8%である最終日に阪神vs中日という2019年のペナントレース終戦が行われた。この試合を勝てば3位でのCS進出が決まる阪神大野雄大最優秀防御率&10勝目がかかる中日、ともに負けられない戦いであった。

結果は3-0と中日は阪神に完敗し、阪神のCS進出が決まった。中日の大野雄大は3回1/3を投げた時点で交代を言い渡され、10勝目こそつかめなかったものの最優秀防御率という念願の初タイトルを獲得したことに安堵した中日ファンも多かった。

しかし、甲子園2連敗を喫したことで中日は4位になれず3年連続の5位に終わってしまったという事実は存在しており、シーズン中にはいい流れがありながらもいまいち乗り切れずに143試合目が終わってしまった感は否めない。いくら2014年以来の1桁借金で済んだ(これだけでもこの6年の暗黒ぶりがわかるだろう)とはいっても、この結果に満足する中日ファンはいないし、さらに上を目指せる個々人の能力があるだけに非常にもったいない結果であった。

そこで与田監督のシーズン終了後の言葉である。

「リーグ優勝を目指してやってきたので、全く満足していない。」

この言葉が敗戦直後に出るのだから、なかなかの熱い信念の持ち主である。去年のちょうど今頃、与田さんに監督を依頼した球団の慧眼に感謝したい。

打撃陣は最多安打の大島を含めて12球団でも有数の打率を誇り、投手陣は序盤こそバタついたものの後半は鉄壁のリリーフ陣を完成させ、守備はUZRが12球団ダントツ1位で守備率は新記録を作り出すほどのまさに「アリの這い出る隙間もない」状態。

しかしこれでも勝てなかった。

ここが今の中日ドラゴンズの恐ろしいところである。まさに前述した西野さんの「何が足りないんでしょうねぇ」状態である。この問題点は与田監督が談話で言っていた「勝負強さ」に起因するものもあるだろうし、もしかしたら別のところに問題が隠れているかもしれない。それを探すのは秋のキャンプでの必須事項であるし、弱点を克服するために万全のコーチ陣は必要不可欠である。(現状の新入閣コーチの情報を見る限り不安しかないが…orz)

今年1年で得たものは多い。ここでいちいち言及するには時間もスペースもないので割愛させていただくが、シーズン通して試合を見てきた、数年間継続して試合を見てきた中日ファンならすぐにいくつかは思い浮かべられるだろう。この得たものをさらに成長させることができれば今シーズンの記録を「上書き」できる日もそう遠くはないはずだ。

来シーズンの中日の優勝を願ってシーズン中の試合に関するブログは締めたいと思います。

明日からもオフシーズンの話題に関して色々と書いていくので、今後ともよろしくお願いします。

希望と絶望 最終章

今日の甲子園での阪神戦を6-3で落としたことで、中日ドラゴンズの今シーズンの5位が確定した。結果としては3年連続での5位となったが去年・一昨年とは違う5位というような受け止めはできるだろう。

しかも金曜日にはマツダでの広島戦で大の苦手のジョンソンに土をつけ大野雄大最優秀防御率を援護し、苦手を払拭したというだけでも素晴らしかった。

ただ現実として3位に、そして4位にすらなれなかったことは受け止めなければいけないことであり、その理由のいくつかは今日の試合でも見られた。

例えば、攻撃面では2回、3回、4回と連続でランナーを出しながらもいずれのイニングも2塁にすら進めることができずに攻撃を終える。特に今日は阪神ブルペンで―のような継投で来ることは最近の傾向から明らかであり、少しでも粘り強くバッティングをしなければいけない中であっさりとした凡打が目立ってしまった。

極めつけに5回2死2塁のチャンスで大島の放った打球はサードの北条にダイビングキャッチされて5回まで見慣れたような0行進を続ける。

守備面では柳が4回まではほぼ完璧に抑えていたものの、やはり5回の北条のプレーで流れが変わったのか5回2死から代打の陽川に先制ソロホームランを打たれる。この場面では一番やってはいけないことであり、インサイドを攻めるにしてももっと厳しいところに行かなければいけない打席だった。

結局柳は6回途中につかまり、最近頑張ってきたリリーフがこの流れを止められずに一挙3失点、試合が決まってしまった。ここでリリーフ陣を攻めるのは酷であり、マルテ抜きの阪神打線相手で6回持たなかった柳にもっと踏ん張ってもらわなければいけない状況だった。

142試合目にしてシーズン序盤からほぼ変わらない野球を見せられては「根尾くんを早く出せ!」という声が高まってしまうのも無理はない。

しかし、こんな絶望にまみれた試合にも希望の光は差し込んだ。

2018年ドラフト1位ルーキー根尾昂がついに1軍の舞台に立ったのだ!

 

7回表の攻撃の途中でキャッチボールを始め、7回の裏からショートの守備に就き、アナウンスで「2番ショート根尾」とコールされたときの歓声は「代打・鳥谷」に匹敵するものがあっただろう。

しかも代わって入った初球にいきなりショートゴロが飛び、送球は逸れたもののちゃんとアウトにするという運の良さ。その後のゲッツーを見事に完成させ、7回のアウト全てに絡むというなかなかないことを見せつけてくれた。

そして8回表に石垣の振り逃げというラッキーな形で1軍の初打席が回ってくる。マウンドには最強右腕リリーバーPJという不足ない相手。思えば2軍での最初の公式戦も阪神メッセンジャー相手であり、根尾くんは阪神の外国人とやたら縁があるのかもしれない。

そういうことを思っている間にあっさりとパワーカーブとストレートを見逃してカウント0-2に。最後はパワーカーブの前にハーフスイングで三球三振という何とも微妙な結果に終わってしまった。

それでも振ろうという姿勢が見られたのは良いことであり、PJのパワーカーブ&ストレート以上のキレとピッチトンネルの構成はなかなか見られないのでとてもいい経験になったことだろう。

さらに8回裏には育成出身の木下雄介がルーキーの石橋とコンビを組んで0に抑えると、続く9回にはこちらも育成出身の渡辺勝が藤川の火の玉ストレートを完璧にはじき返してタイムリーを放つというポジらずにはいられない終盤になった。

結果は全然及ばなかったものの、序盤までのフラストレーションの溜まる状況から一転、のびのびとプレーする若手選手の姿にファンは歓喜し、粘り強く戦えていたのはレギュラー陣に見習ってほしかったところである。

そして明日は正真正銘、泣こうが笑おうが、2019シーズン最終戦であり、セリーグの順位がすべて決定する試合である。

しかも3年ぶりの2桁勝利と自身初めての最優秀防御率のタイトルがかかった大野雄大が先発し、阪神勝てば超大逆転でのCS進出が決まるというまさに大一番。

スタメンに根尾昂・石橋康太ら若手の名前は刻まれるのか、そして阪神は連日連夜のブルペンデーをとるのかという試合前・試合序盤から見どころ盛りだくさんな両チームにとっての143試合目。最後ぐらいは勝って2019年を締めくくってほしいと考える中日ファンは少なくないだろう。

明日が終わって待ち受けるのは希望か絶望か、とても楽しみである。

明日へのマーチ

ナゴヤドーム終戦、最下位が決定し、若手主体&主力温存していたヤクルト相手とはいえ、12-0で勝つのは見ていて気持ちがよかった。この前の神宮最終戦と合わせてヤクルト戦2試合連続の2桁得点で締めることができたのは今シーズン頑張って球場に通った、テレビの前で応援した、一球速報を見ていた、中日ファンへの選手からの感謝の気持ちといったところだろうか岩瀬&荒木という稀代の名手の引退試合も兼ねた最終戦で、松井雅人佐藤優の連係ミスからの失点で追いつかれ延長の果てに敗れた去年とは大違いである。

しかし、昨日1番中日ファンを沸かせたことと言えば、梅津が自分の新人王の権利を捨ててまで先発し6回3安打無失点に抑えたことでも、大島が最多安打を手繰り寄せる2安打を放ったことでも、2軍の帝王だった石川駿が1軍での今シーズン初安打&初打点を挙げたことでもなかった。

じゃあ何が中日ファンを一番歓喜させたのかというと、

昨年のドラフト1位根尾昂が1軍に合流する

という情報だったことに間違いはないだろう。

ついに、中日ドラゴンズの至宝が、近年最高の逸材が、ガッツが大事に2軍で温めてきた黄金ルーキーが、ベールを脱ぐのだ!!!

この情報に多少の心配はあれど興奮しない中日ファンはいないだろう。

何を隠そう、ドラフト前に1番騒がれたと言っても過言ではない根尾が昨年のドラ1の中では1番最後に1軍に登場するのだから何とも言えないものがある。主役の登場はいつだって1番最後なのだ。

その根尾くん、8月までは大丈夫なのかと心配するくらい打てず守れずといった状態で、今シーズンの1軍昇格はないとほとんどのファンが諦めていたくらいだった。(中にはハズレものとまで言い切った「ファン」もいるらしい)

ところが9月に入ると急に覚醒を遂げる。何試合連続安打かも数え忘れるくらい昨日まで打ち続けて打率も3割を超え守備でも持ち前の運動神経の良さと体の強さを生かしたプレーをイレブンスポーツで確認できるようになった。亀澤や三ツ俣が不甲斐ない代打の打席を見せるたびに根尾くん1軍待望論が湧き上がっていた。そうしたファンの焦りにも動じず今シーズン中の昇格としては最高のタイミングで1軍行きを決定した与田監督や首脳陣には精一杯の拍手を送りたいと思う。

やはり地元出身のドラフト生え抜き選手が活躍するのを中日ファンなら見たいと思うものである。「育てる義務はない」ときっぱり言い放ったどこかの金満球団とは大違いだ。

このファンの期待に応える活躍を根尾くんが見せたとき、「明日へのマーチ」はマツダスタジアム甲子園球場の空に高々と響き渡るのだろう。

(「明日へのマーチ」は桑田佳祐が歌っている曲であり、2011年の東日本大震災の復興応援ソングである。中日の復興も早く進むことを願って早8年。復興の難しさは種別を問わないのであろう。)