蛇足

蛇足:余分なもの。不要のもの。なくてもよいもの。(大辞林第3版より)

今日のDeNAvs中日の試合はこの言葉がまさにドンピシャに当てはまる展開だった。

最終スコアは8-10で中日の勝ち。このどこに蛇足があったのなんて思うファンも多いだろうし、今永が先発で一時4点リードされてることを考えればかなりいい試合だったかもしれない。いや、もしこの試合が昼の甲子園の1試合なら、「名勝負」・「諦めない素晴らしさ」とかなんとかメディアに言われてるだろう。

しかしプロ野球は1回勝負じゃない。ましてや名勝負など不要で、もっとシビアに「勝ち」が要求される戦場プロ野球の試合だ。

その点で言えば与田監督はかなり甘いし、正直よくこの甘さがあの屈辱的な負けから変わってないなと思う。

屈辱的な負けとはもちろん6月15日のロッテ戦であり、京田がベンチに蹴り(物理的)をお見舞いしたときである。(試合内容はここでは割愛させていただく)

あの時も9回まで余裕の継投をして、勝負など決まったかのような余裕さを出して、最後にはベンチが全員テンパってサヨナラ負けした。

その時試合の解説をしていた元監督の落合博満さんは「最後まで何があるかわかんない。野球が甘い。」とのお言葉を残していった。(意訳)

その甘さはまだまだ残っているようだった。9回表には代打友永の起用、平田のショートゴロでの加藤の本塁憤死。9回裏にはアルモンテを下げてのレフト友永。これらのすべてが冒頭に述べた「蛇足」である。

5点勝ってようがまだ勝負は終わってない。「27個目のアウトが1番難しい」なんて智辯和歌山の前高嶋監督はおっしゃっていたが、それを表すかのような岡田の3失点。

もちろんファンとして与田竜を応援するし、最後の最後まで勝ちを目指して欲しいが、こんな甘さすら捨てきれない監督で来シーズン以降はちゃんと勝てるのかと1人不安になる自分であった。