歓喜!と…

1993年以降、全国の野球ファンは日本シリーズが終わってもまだまだ野球のニュースからは目を離すことができない。日本シリーズ終了、それはFA宣言の号令でもあるのだ。(そのFA宣言第1号が中日→巨人の落合博満さんであることは有名である。)

どれだけあっさりセリーグのチームがソフトバンクに3連覇を許そうと、FAで補強に次ぐ補強を繰り返した巨人がほぼ何もできずに4連敗しようと、決められているものは避けられない、まさに"It is inevitable."状態なのである。

そしてついに昨日、中日ファンにとってオフシーズン始まってからずっと続いてやきもきした状態が1つ解消された。

中日不動のセンター大島洋平

FAを行使せず中日に残留すること

を正式に表明したのだ!

全国1000万人の竜党を一気に喜ばせるニュースであり、最近は「ロドリゲス流出か?!」とか阪神が大島の獲得調査へ」とか「大島の返事待ち」のようなネガティブなニュースしか目にしなかった竜党にすればもはや青天の霹靂といったところであった。

いくら直前のCSの中継で「来シーズンはナゴドに来てください」と言っても、前回のFA取得時に流出ほぼ確実と言われたのにあっさり残留したと言っても、球界にはより多くのお金を求める巨人の〇のような選手は当然いるわけで、中日愛にあふれる大島と言えど心配せずにはいられなかった。

それがあっさり3年2.5億+出来高(推定)でのかなり良心的な金額での再契約、しかも複数年契約となり、来シーズン以降も稀代のヒットメーカーが中日の「1番センター」にドシっと座ってくれる安心感は半端ないものである。

しかしまだ中日ファンは完全に安心しきっているわけではない。なぜなら現在の日本球界No.1リリーバーと言っても過言ではない成績を残した選手の去就がかなり不透明だからである。

ジョエリー・ロドリゲス

日本に来て2年目の27歳のドミニカンは今シーズンのセリーグ最優秀救援を獲得し、その左腕から繰り出されるストレートとツーシームは150㎞を常時計測し、時には150kmの高速(?)チェンジアップという概念的に壊れてるボールを操る投手である。

一言で言うなら「モンスター」、申し訳ないがNPBのレベルにいていい選手ではない。なぜこんな逸材をメジャーは手放したのか不思議でしょうがないくらいだ。

さて彼だが、日本を去るときに「青い血が流れている」という縁起でもない発言をして帰路についた。

全国の竜党にとってみれば、去年のちょうど同じころにも全く同じ言葉を聞き、その数か月後には黄色い縦じまを着た左腕を見ているだけに気が気じゃない。もはや「青い血」発言はフラグのようなものである。しかも今度は明確に巨人とメジャー球団が獲得に乗り出しており、到底中日が札束で殴り合う勝負をしても全く、絶対に勝ち目がない相手であることも確かだ。巨人の監督が自分の隠蔽工作のためなら1億円を軽く出す男であり、戦力差を埋めようと短絡的にDH制導入を提言するような輩であることも分が悪い。「せめて出ていくならメジャーに行ってくれ」と思う竜党も少なくないだろう。

遅くとも来年の2月1日にはこの邪推の正否が明らかになる。それまでは眠れない時間を過ごすしかないだろう。