控え

野球は何人の選手でやるスポーツか?と聞かれたら「9人」もしくは「18人」と答える人が大半だろう。

しかし現実に野球の1試合が両チーム合わせて18人、もっと言えば1チーム9人の選手だけで成り立つことは稀なのである。(去年の甲子園のブームとなった金足農業は9人でやりくりしていたけど、だからこそ注目もされた)

そこで重要なのが1チームでの10人目以降の選手たちである。彼らは控え・サブと呼ばれ試合の途中から入ることになる。特に現在の投手分業制では、先発が降りた後に中継ぎ投手たち(ここでは先発じゃない選手という意味での控えである)が何人も出てくることは全く珍しくない。野手だって代打はもちろん、守備固めや代走で多くの選手が起用される。この控え選手たちがレギュラーに変わらない活躍をできるチームは強いし、いくらレギュラーが素晴らしくとも控えの充実なくしてシーズン通して勝つことはできない

さて、昨日の中日vs阪神戦を振り返るともろにこの控えの差が出た試合だった。

 1回の表裏終えた時点で中日以外のセリーグ5球団がこの展開なら90%勝ちである。しかも追加点まで中日に入るという勝率99.9%の試合運びだった、5回表2死までは……

阪神は5回表2死から投手秋山の代打で木浪を送る。彼が追い込まれながらもヒットを放つとここから猛虎打線が火を噴きあれよあれよと6連打で5点をとり逆転。その木浪が次の回も2死からナゴドの中段に運ぶホームランを放って一躍ヒーローになった。

一方の中日は前日アルモンテが離脱したため一段と怖さのない打線(6番レフト藤井って何だよ)となり、2回裏には平田まで死球で交代する始末。そして代わりにライトについたのは以前このブログでも言及した友永

 

wdg30.hatenablog.com

 

結果は想像通りの無様も無様、甲子園の高校球児のほうがもうちょいマシだと思わせるくらいの2打席連続三振。

もはや控えの差で試合が決まったといっても過言ではないような試合展開となり、控えの層の薄さが改めて中日の課題として突き付けられた格好だ。なぜジャイアンツが岩隈だの中島だのおよそレギュラーには程遠いベテラン選手たちを開幕前に集めたのか、それを与田監督やフロントは痛感させられただろう。(彼らの結果はここではおいておこう)

さて今期も残り30試合強、そろそろシーズンオフや来年のことを視野に入れてくる時期になり、大学→社会人ルートでプロ入りしたプロ5年目の28歳をいつまでも使っている余裕はないのである。