あと少し

勝負の世界とは残酷なものである。

陸上やスピードスケートでは100分の1秒や1000分の1秒、体操やフィギュアスケートの世界では小数点以下の点数、テニスやバトミントンでは1㎜といったほんの少しの世界で1位かどうか、メダルかどうかが決まる。それがその後の人生に大きく影響することだってよくあることである。

野球でもプロの世界はもちろん、今の時期に行われる甲子園ではほぼ毎年のように「あとアウト1つからの大逆転!」とか「1球に泣く」とかそういう場面を目にする。それくらい紙一重での勝負であり、気を抜いた瞬間に一気にやられてしまう恐ろしい世界なのである。

そんな悔しくてしょうがなくなるようなほんの少しの差での敗戦をしたら、「次こそは…!」とか「次回は死に物狂いで勝つ!」とか思ってリベンジに燃えるのが普通だろう。

しかし我らが中日ドラゴンズは昨日の試合前にすでに最少得点差の1点差で負けたことが22回もあり、そして昨日の試合でも終盤に追い上げるも1点が遠いというデジャヴのような展開で神宮3連戦を負け越しで終えることとなった。

wdg30.hatenablog.com

選手だって負けたくて試合しているわけではないし、首脳陣が既にこの時期に勝ち負けを気にしなくなっているとも信じたくない。だが事実として23回目の1点差負けを喫したことは否定できず、2010年や2011年の接戦をことごとく勝ちにしてきた落合竜を知っているファンからすれば「首脳陣は何やってるんだ」と愚痴の1つや2つでもこぼしたくなるものだろう。

与田監督の試合後の談話で「あと1本がね…」とか「もう少し踏ん張って欲しかった」とかいうのを聞くのもそろそろ聞き飽きたので、次の巨人とのナゴド3連戦ではすべて1点差勝ちでファンの気持ちを高ぶらせてほしいものである。