窮鼠、猫を噛む
「窮鼠、猫を噛む」という表現がある。
追い詰められたネズミが猫に逆にかみつくということから生まれたことわざである。
9/3~9/5の巨人vs中日の3連戦はまさにこのことわざがピッタリな結果となった。
結果からすれば巨人相手に3年ぶりの3連戦3連勝、しかもアウェーでの3連勝ということで中日ファンからすればまさに「窮竜、兎を噛む」という展開になったわけである。
阪神中日相手のお得意様6連戦で6勝してマジックを一気に減らそうと思っていた原巨人の思惑を綺麗にぶち壊したということでもお酒が止まらない。
少しずつ3試合を振り返ろう。
なんといっても初戦は梅津の32年ぶり新人登板3連勝(近藤真一さん以来)という快挙を成し遂げたということだけでも強竜復活・新ジャイアンツキラーの誕生を予感させてくれた。
次回登板は順当に行けば「マツダでの広島戦」という、今シーズンの中日にとっては未だに1勝もできていない魔境中の魔境である。どれくらいの投げっぷりを見せてくれるかはとても楽しみである。
2戦目は小笠原vs菅野という今シーズン2度目の東海大相模対決。
前回は綺麗に菅野にやられ、球界のエースという貫禄をまざまざとナゴヤドームで見せつけられた。
wdg30.hatenablog.comそれだけに菅野のアクシデントがあったとはいえ、小笠原に2勝目が付き菅野に負けが付いたのは最高のしかえしとなったというわけである。
しかも内容も初回に坂本に先制アーチを浴びた直後に4点をとって逆転。
普段は「あっさり簡潔に」がモットーなのかと思わせるくらいのバッティングが持ち味の藤井が12球も粘って無死満塁から犠牲フライを放ち、バント失敗後に大島に2点タイムリーが出るという中日らしくない攻撃を浴びせて完勝となった。
3戦目は19歳の山本が東京ドームでの初先発。
4回には周平のファールが背中に当たるアクシデントがありながらも、6回までは無失点という堂々たるピッチング。
しかしついに7回に「裏切り者」ゲレーロの一発で先制を許し、その後のピンチで福が「金の亡者」丸の犠牲フライによって2点を失ってしまう。
だが面白いのはここからである。原監督が先発桜井に代打を出したことで巨人が継投に入ると動き出した試合は止まらない。
先頭の藤井がヒットで出るとなんやかんやで2死1,3塁のチャンス。
ここで与田監督が今年1番と言っていいくらいの賭けに出る。
実質不動のショートとなっていた2番京田に対して代打石垣を送る。
その石垣が追い込まれながらも持ち前のフルスイングでレフト戦へプロ初のタイムリーヒットを放つと完全に東京ドームは中日ファンの応援で満杯になる。
巨人はたまらず投手交代するも、代わったマシソンから福田が逆転タイムリーを放ち、試合をひっくり返す。
最終回はてんやわんやありながらも守護神岡田がしっかり締めてゲームセット。
面白いくらい与田監督の決断が当たり、最高の3連戦を過ごした。
前の3連戦で巨人の結果に喜んでいるDeNAファンをしっかり地の底に叩き落す準備は万端である。